歯医者さんに行く回数

とーーーーーってもよく聞かれ、患者さんにも一番説明がなくて分かりにくいと不評な
歯医者さんに行く回数。
ここではそのことについて解説していこうかナと思いましたが、なんせ書きにくい、、、。

まずは簡単に回数について、解説します。

ここに書いてある歯医者さんの値段でわかるように、回数は
虫歯で簡単なもの1本、、、1日、少し難しくて2日(型取りとセット)
根っこまで行ってる場合の虫歯、5回くらい。

入れ歯、5回でセット(その後に調整数回)

とここまで書いてきてやっぱり回数は書きにくい、、、

歯周病、さて何回で治せるんだろう?????

おなかが痛くて病院に行きました。
さて何回で治してもらいますか???

単なる食あたりから、胃潰瘍、肝炎、果ては癌まで、、それぞれで
回数なんて、、、、言うまでもありません。言えないですよね。


歯周病は慢性疾患です。れっきとした生活習慣病です。
たとえばそのほかの生活習慣病、糖尿病を治療するのはどのようにするでしょう。
まずは食餌療法、運動療法ですよね。
説明したらそれで治療は終わりというわけでは有りません。
血糖がコントロールされて、初めてメンテナンスが始まります。
治療はほぼ一生です。

歯周病もまず食生活から本当は見直さなくてはいけません。
しかし実際には、なかなかそこまでの指導ができないので、
ブラッシングの指導と、歯石を取ると言う事にが中心になってしまいます。
そうすると患者さんは、歯周病の治療は歯石取りだ、と思ってしまっって
何回で歯石が取れて終われるのか?と言う事を聞いてきます。

虫歯だって、医療の原則は、原因除去。
虫歯の原因は、口腔内の細菌、、口腔内の環境を虫歯にならないように変えていく事が
本当の意味でも治療(治すと言う事、だから直すとは大違い)だと思っています。

では例えば次のような患者さんが来られたら、
という想定で治療の回数を考えてみましょう。

まず歯茎が腫れて痛い、、ほっぺたまで腫れているようだ、、、
初日、、、歯茎を切って膿を出す。抗生物質の処方。
歯を触るといたいので、さわれず。
2日目、、、洗浄。痛みが引いていれば根管治療の開始。
(かぶせをとったりして、根っこの治療をはじめます。
根っこの管の先端の、膿の溜まっている所までをあけ
消毒していきます。)
3日目、、、、根っこの治療、、この時膿がまだ出ているようなら
薬を詰め替えて終わり、、。結局根っこの治療といっても
根っこの先端の骨の中の治癒を待つので、時間が(期間が)かかる。
4日目、、、根っこをつめる。ガッタパーチャというゴムのような樹脂を
緊密に根っこにつめ、細菌が、根っこの中に入らないようにする。
それをつめるのに充填剤というものを使うが、それが固まるのに
24時間以上あいたほうがいい。といういことで、次の段階は日を改めるように
保健上はなっている。
5日目、、、メタルコア用の形成をする。メタルコアとは根っこを補強するシンで
歯茎から上に、土台を作るものです。そしてそのかたどり。
6日目、、、メタルコアをセット。セメントという接着剤で、メタルコアを
根っこにつけます。そしてその後形を整えて(削って)型取り。
7日目、、、かぶせを接着剤でセット。

もちろんここでは長めに書いていますが、逆に痛みが出たとき、腫れが引かないとき
膿が出つづけるとき、回数はいくらでも伸びていきます。
ようは細菌に感染してしまった骨という組織を、いかに正常に戻し、
交合機能の回復を回復させていくか、、という2つの事をしていかなくては
いけないので、回数を最初の段階ではっきり言うというのは
難しいのです。